伊万里港開港50周年記念シンポジウムが9月23日に市民センターで開かれました。
プログラムの最初は「伊万里市の誕生から伊万里港開港までの歴史」と題した特別講演。講師は元助役の富村繁雄氏です。
その中で、印象に残った話をひとつご紹介します。
昭和29年1月に佐賀県が提唱した「伊萬里湾開発構想」に、2町(伊萬里町、山代町)、7村(東山代村、二里村、松浦村、大川村、南波多村、黒川村、波多津村)が賛同し、合併に向けた協議が進められていきました。
そこでネックとなったのが市の名称。「伊萬里」を主張する伊萬里町に対し、他の町村は、難しい漢字の「萬」では吸収合併されたようなものだ、ということで易しい「万」の採用を主張し、議論は平行線に。
伊萬里町議会の議員も感情的になり、合併見送りムードが高まる中、当時の橋口伊萬里町長(のちの初代伊万里市長)が町議会の議場で土下座して、「小異を捨てて大同に就こう」と訴え、昭和29年4月に伊万里市が誕生しました。
100年先を見据えた2町7村の英断によって、現在の伊万里市が存在していることを知り、これから更に発展させていくことが私たちの使命であることを身に染みて感じた講演会でした。(管理人)
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