今回は3曲目の「いわし」をご紹介します。
鰯が登場する詩では、金子みすゞさんの「大漁」が有名ですね。「大漁」で描かれるのは海中の大群の鰯ですが、星野富弘さんの「いわし」に出てくるのは2匹。それも、お昼ご飯のおかずに食べられようとしている鰯なんです。
食事を口に運んでもらう作者、皿の上の干した鰯、それを食べさせようとしている母親、みんな「大きく口が開いている」という微笑ましくユーモラスな昼食の光景を、タンゴのリズムに乗せて歌い上げる曲です。
「いわし」は詩画集『鈴の鳴る道』に掲載されています。(指揮者N)
花散るや 風におくれて 二三片 杉洞
4月3日(日)さくら満開の円造寺公園で伊万里合唱団の美男美女13名が花の宴を開きました。
季まさに春!大きな満開桜の木の下に円座を組み中央には豪華な料理の数々!!
心配していた天候も文字通り『花曇り』で申し分なし。
最高のロケーションに酔いしれるばかり・・・
そんな中、団長さんは風に吹かれて舞い落ちる花びら付きのおにぎりを「このまま食べた方がいいね」と頬張るなかなかの風流人!
小生といえば美酒に酔いしれて足元ふらふらただの酔っ払い!
ワイワイガヤガヤたっぷり飲んで食べて最後に「花」を大合唱。お花見見物の方々に勝手に披露してお開きとなりました。
見出しの句は満開桜のイメージではないですが、ほっこりとした気分にさせてくれます。城山公園でその句碑を見つけて好きになりました。梅、桜の季節に必ず浮かんでくる句です。
(バース福塚)
この合唱組曲のタイトルでもある、4曲目「母の手」は、「ばら・きく・なずな」の3つの詩で構成されています。
「ばら」「きく」では咲く花の色や姿に自分の母親を重ねて描き、「なずな」ではナズナ(ぺんぺん草)の揺れる様を見て、動かない自分の手が「たった一度だけ動くなら」と叶わぬ願いが胸に込み上げる、少し切ない曲です。
この曲は、指揮をしながらも時おり涙ぐみそうな気持ちになります。
「ばら・きく・なずな」の三篇は、詩画集『風の旅』に掲載されています。(指揮者N)
第55回(平成28年度)伊万里市文化連盟総会が4月8日にロイヤルチェスター伊万里で開かれました。
伊万里市文化連盟とは、市内各団体の連絡、親睦、融和を図るとともに連携し、郷土の文化振興に寄与することを目的として昭和37年に設立された歴史のある団体です。
参加者は邦楽、洋楽、舞踊、茶道、書道、華道などの各団体及び市長、議長、県議会議員を始めとする行政関係者など約70名。
当団の川原団長は連盟において24年間にわたり常任理事、副会長、会長を歴任されています。とりわけ会長としては3期6年間もの長い間職務を全うされ、発展に力を尽くされました。
また、同じく当団の橋口さんも、14年もの長い期間にわたり文化連盟の会計として務められました。
今回、両名とも退任されたことから二人揃って感謝状の授与がありました。
お二人にはこれまで、様々なご苦労もあったのではと思います。大変お疲れまでした。(管理人)
混声合唱組曲「母の手」の最後は、「木のように(老木)」という曲です。
詩画集『鈴の鳴る道』には「老木」というタイトルで掲載されています。年老いた大木の姿に、あの木のように無欲で、周りを包み込むように優しく歳を重ねていきたい、という作者の願いが込められた詩です。
曲調も明るく、ステージの最後にはきっと爽やかな印象が残ることだと思います。
6月の定期演奏会に向けて、現在この組曲の練習に励んでいます。5つの曲に込められた、命の尊さや前向きに生きることの素晴らしさを、ぜひ皆さまにも客席で感じていただきたいと、指揮者として心から願っています。(指揮者N)
朝の出勤の途中、いつものポイントに目を落とすと・・・ない!!
以前このブログで「小さな幸せ」というタイトルでご紹介した、ハート型のコケの姿が見えなくなっていたのです。
朝は慌ただしいし、見間違えたかもしれないと思い、帰りに見直しましたが、やはり小さな緑色のハートは消えていました。
私の「小さな幸せ」がどこかに行ってしまった・・・。
ちょっとだけショックを受けて家に帰ったら、かわいい花が私を出迎えてくれました。知人からプレゼントされたイチゴの苗に、小さなピンク色の花が咲いていました。
しばらくは、イチゴの成長に日々癒されたいと思います。(指揮者N)
熊本大地震の発生から4日が経過しました。伊万里でも発生時、また16日未明の本震の際は大きな揺れがあり、以降もたびたび余震による小刻みな揺れを感じています。
今日現在まで伊万里では災害などはありませんが、熊本・大分を中心に九州各地で多数の被害が発生しており、自然の猛威の恐ろしさを痛感しています。
身近な人の安否を心配をされている方もたくさんおられると思います。
私も、合唱団の元団員のFさん(旧姓Tさん)が現在熊本在住のため、安否が心配で連絡をとりました。お住まいは震源に近いところでしたが、本人・家族とも無事とのことで、ほっと胸を撫で下ろしました。ただ、やはり報道でも見る通りライフラインや買い物など生活に不自由をされている様子です。
交通網も寸断、九州各地に余震の心配もあり、まだ安心して過ごせる状況ではありませんが、Fさんにも、被害に遭われた全ての方にも、以前と変わらぬ平穏な毎日が一日も早く戻ってくるよう祈るばかりです。(指揮者N)
先日、何気なくテレビを観ていたら、ネスカフェのCMが始まりました。そこに登場したのは我が町在住の恩師の息子さん(吉武 広樹 氏)ではありませんか! 大変驚きました。
ネスカフェ・ゴールドブレンドと言えば「違いがわかる男」シリーズがあまりにも有名で、高倉 健、宮本 亜門、小田 和正、松本 幸四郎の各氏が特に印象に残っています。
吉武氏がパリでオーナー兼料理人を務めるレストラン「Sola」は開店からわずか1年半でミシュラン1つ星を獲得したことから現地でも注目を集めているレストランのようです。
彼のお母さんによると、来月、有田焼創業400年記念事業のために一時帰国をされるとのことでした。
機会があれば(多分ないけど)、いつかごちそうになりたいものです。
これからも更なる飛躍をお祈りします。(管理人)
↓テレビCM
佐賀市文化会館で開かれた、テノール歌手・新垣 勉氏のトークリサイタルに行って来ました。沖縄県出身の新垣氏は「盲目のテノール歌手」として知られています。出生後まもなく視力を失う、14歳で天涯孤独になる、などの様々な苦難を乗り越え、現在も声楽家として活躍されています。
リサイタルの前半は幼少期から声楽家になるまでの半生を歌とトークで綴り、後半はイタリア歌曲から美空ひばりの「愛燦々」までいろいろな曲を、明るく張りのあるテノールの歌声で披露されました。
心に響くプログラムの最後は、新垣氏の代表曲とも言える「さとうきび畑」。「ざわわ、ざわわ……」の歌い出しが聴こえると、歌詞に彼の半生が重なって胸が熱くなり、風に揺れる緑色のさとうきび畑が目の前に浮かぶような気がしました。(指揮者N)