先日このブログでご紹介した『旅するドイツ語』。作曲家ハイドンゆかりの地を訪ねる内容の回に、珍しい楽器が登場しました。
形や大きさはチェロのような感じで、女性の奏者が両足の間に挟んで演奏していました。前から見ると弦が6本あるのですが、裏側にも何本もの弦があり、それをはじいて音を出したりもしていて、よく見る弦楽器とは少し違います。
この見慣れない楽器の名前は『バリトン(Baryton)』。古い時代の楽器で、ヴィオラ・ダ・ガンバと呼ばれるものの一種だという解説がありました。ハイドンはこの楽器のための曲を175曲も作曲していますが、バリトンは演奏や調律が難しいため、次第に演奏されなくなったそうです。
さて、合唱や声楽の低音部を受け持つパートにもバリトン(Baritone)がありますが、楽器のBarytonとは英語の綴りが異なります。我が団のバリトンさんたちも楽器とは性格が違い、朗らかで優しい方ばかりで、「取り扱いが難しい!」なんてことはありません。Baritoneさん、これからも優しい音色でハーモニーを支えてくださいね。(指揮者N)
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