二十四節気の「立夏」も過ぎ、暦の上での季節は早くも夏になりました。この季節の情景をよく表す歌があります。『夏は来ぬ』(佐佐木信綱 作詞・小山作之助 作曲)です。
1番には卯の花(ウツギ)、ホトトギス、2番には五月雨、早乙女、玉苗、と初夏の自然や田植えの風景が歌詞に折り込まれています。心地よい風が吹き抜けるような爽やかさを感じる歌です。
さて、この歌は2番までを歌うことが多いのですが、歌詞は5番まであります。3番以降には橘(たちばな)、蛍、楝(おうち)、水鶏(くいな)といった動植物が描かれています。
咲く花の香りが漂い、夜には蛍が舞う初夏の景色。
懐かしき日本が、この歌の中にも生きています。(指揮者N)
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