佐賀市文化会館で開かれた、テノール歌手・新垣 勉氏のトークリサイタルに行って来ました。沖縄県出身の新垣氏は「盲目のテノール歌手」として知られています。出生後まもなく視力を失う、14歳で天涯孤独になる、などの様々な苦難を乗り越え、現在も声楽家として活躍されています。
リサイタルの前半は幼少期から声楽家になるまでの半生を歌とトークで綴り、後半はイタリア歌曲から美空ひばりの「愛燦々」までいろいろな曲を、明るく張りのあるテノールの歌声で披露されました。
心に響くプログラムの最後は、新垣氏の代表曲とも言える「さとうきび畑」。「ざわわ、ざわわ……」の歌い出しが聴こえると、歌詞に彼の半生が重なって胸が熱くなり、風に揺れる緑色のさとうきび畑が目の前に浮かぶような気がしました。(指揮者N)
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